2008年04月22日

追記「とけながら降ちてきた雪」

寺田屋事件で危うく難を逃れた龍馬はお龍と共に薩摩に向かう。
だが、事件での捕吏殺害の容疑は幕府の捕縛命令に直結するものとなる。
捕り方100人を超える捕吏からの脱出、そして薩長同盟の立役者としての知名度。
いよいよ龍馬の首は、幕府側の人間にとって大きなものへとなっていく。
新撰組、幕府密偵、京都見廻組。影に日向に後を追うこととなった。
そして、亀山社中にまで、密偵がもぐりこんでいた。

龍馬の道はけして平坦ではない。
薩摩から貰った船は、15名の同志と共に嵐の中を沈んでいった。
長州が必死でかき集めた米は、薩摩が受け取る事はない。
長州と幕府との戦にまで、長州海軍として参加要請される。
戦が終わるとついに金も仕事もなくなった。
残っているのは社中とお龍だけ。
けれど、誰も龍馬から離れようとしない。
面倒みきれないといっても、死ぬまで離れないと言われる。
薩摩からの援助でなんとか生き延びる日々であった。

そんな時、あの江戸剣術修行で共に江戸に上がった溝淵広之丞が現れる。
10年ぶりの再会にはしゃぐ龍馬。
長州に連れて行き、木戸とまで面会させるほど舞い上がっていた。
しかし龍馬は気付いていた。溝淵さんが、何か自分に用事があるのだと。
ある日問い詰めると、溝淵は友人でありながら土下座し、命を懸けたお願いをする。
「後藤象二郎との面談をお願いしたく・・・」
武市に腹を切らせ、以蔵の首を跳ねた張本人、土佐藩家老後藤との面談。
激怒する龍馬に、溝淵は平伏しつづける。
かつての土佐勤王党同士であった社中も、後藤の叔父吉田を切った那須慎吾の甥田中顕助も。
龍馬の面談に大反対をする。
だが、龍馬は面談する事を決意するのだ。

後藤との面談。
土佐の郷士たち、土佐勤王党がこれまで受けた仕打ち。
全てを一人で背負ったまま龍馬は後藤の前に座る。
緊張したその場にふと現れたのは龍馬のお気に入りの芸者お元。
溝淵が後藤に命じられたまま、場をなごませようと呼んでいたのだ。
溝淵さんという剣豪と、お気に入りの芸者に挟まれながらも、龍馬は怒号する。
刀を持って立ち上がったその時。
後藤象二郎は、全ての身分を差し置いて龍馬に土下座をする。
これまでの過去の全てを謝罪する。
それは、龍馬にではない。武市や以蔵や、寅や、土佐勤王党や、全ての郷士達に向けてだ。
龍馬はあぐらをかき、大法螺を吹く。
昔の事なんぞ、一つも覚えちゃいねぇぜよ。こん国を生きるにゃ、先の事だけを見ていかにゃいけん。
社中と土佐の協力が決った瞬間であった。

だが、社中の同志は激怒する。
金も仕事もないから土佐と組んだのだと、社中を離れるものまで現れる。
死ぬまで一緒だといっていた甥の太郎まで、涙ながらに抗議しつづける。
ひび割れていく亀山社中を密偵はつぶさに報告する。
そして、太郎はその密偵の存在に気付いてしまうのだ。
腹を切れと迫る太郎、密偵とばれて、死を覚悟する与三郎。
だが、龍馬は密偵と知りつつも、簡単に許してしまう。
社中の仕事さえしているのであれば、仲間なのだという。
密偵としての自尊心を失う与三郎はどこへともなく走り去る。
やがて土佐の後援を受け、亀山社中は海援隊として生まれ変わる。
死んだ高杉晋作の奇兵隊と同じく身分を問わぬ、言わば日本初の私設海軍。
そこに与三郎は戻ってくるのだ。海援隊士として。
そして龍馬は高らかに宣言する。
身分制度をぶちこわしてしまうことこそ、以蔵や武市の本当の敵討ちなのだと。
土佐がどうした、長州が薩摩がではない。
この国から、身分なんてものをぶちこわすのが、海援隊なのだと。

次々に有名になっていく龍馬。
いろは丸事件では日本初の海難裁判を勝訴し、徳川御三家から7万両も金を取る。
いよいよ命を狙うものも多くなり、お龍を下関に預ける事となる。
だが、新婚旅行以来、お龍とは殆ど一緒に過ごす時間をもてなくなっていた。
寂しがるお龍に龍馬は約束をする。
「いつか2人で世界の海を旅しようぜよ」
お龍も龍馬も、この約束を大事にする。
龍馬が死ぬまで大事にするのだ。

そしてついに船中八策を龍馬が提示する。
それは驚く事に言論による倒幕というこれまでにない平和的な革命の提案であった。
武力によって幕府を叩き潰すのではなく、言論によって幕府自ら政権を返上させる。
奇想天外な策は土佐を救うだけで泣く、無用な内線を避けるという代物であった。
武力による討幕を目指した長州も薩摩も、中岡さえもこれに激怒。
龍馬は孤立しながらも、日本中を駆け巡る事になる。
何かの暗示なのか、京都では沖田総司と出会う。
沖田は斬ることなく、見逃してくれるのだ。
そして何かの暗示なのか、お龍とも下関で会う。
かつてのように寂しがる事もなく、働いて来いとお龍は言う。約束の為に。
しかし、これが最後の出会いであった。
そして何かの暗示のように、龍馬は土佐に帰ることとなる。
乙女姉さんと6年ぶりの対面。どでかいことをやっていると気付く姉に龍馬は言う。
アシはただの坂本家の馬鹿息子、何も変わっちょらんよ。何かが会いにいかせたのだ。
お龍は最後の出会いから、毎日の様に夢にうなされる事になる。
龍馬、死んじゃ駄目。龍馬、龍馬・・・。
幕府は無論、薩摩も、長州も、同志だった中岡にとってまで、龍馬は裏切り者だった。
そして亡くなる一ヶ月前、まるで挨拶でもするように日本中を回っていった。

薩摩、長州はついに武力による討幕を決意する。
帝より、討幕の密勅が下され、各藩に回すのは、10月14日と決った。
龍馬は時間がないと焦る、将軍徳川慶喜になんとしても政権を返上させる必要がある。
運命の10月14日に向けて、西郷も、木戸も、後藤も、そして龍馬も走り回る。
そして下された答えは。
鎌倉から続く武家政治「幕府」。徳川300年に及ぶ「江戸幕府」の返上であった。
大政奉還は成し遂げられたのだ。
龍馬はうそぶく。
偉いのは、慶喜公だと。
歴史が動いたのだと。

幕府がなくなった日本の新しい国体。
今はそれに尽きる。
いまだ、徳川家は大きな力も持っている。
中岡は、龍馬を訪ね、これからのことを相談する。
龍馬はそれよりも、お龍と世界の海を旅したいと願う。
中岡は、龍馬に何を言ってると言う。
もう、龍馬は、政治の渦中にいるのだ。

京都見廻組は龍馬を新撰組の手で殺させると密偵に言う。
決行は11月16日の明日だと告げる。
その日、密偵は幕府大目付に呼ばれ、龍馬の無罪放免を伝える。
危ないところだった。今なら新撰組を止める事が出来る・・・。
まずは見廻組に向かうが、誰もいない。
これまで龍馬を追いつづけた密偵はそこで悟る。
新撰組ではない。見廻組が自らやろうとしていると・・・。
見廻組は中岡が龍馬の元に訪れているとしり計画を今日に変更していたのだ。
密偵、多岐川姉妹は走る。これまで追っていた龍馬の命を救う為に。
密偵は誰よりも龍馬を見続けていたのだ。

龍馬はのんびりとしている。
風邪をひいて、綿入れを着て、くしゃみをしながら、雪でも降りそうだなんて言う。
街ではええじゃないかええじゃないかと、民が国を変えようと叫びつづけている。
まずは、お龍と世界の海を旅するんじゃなどと相変わらず言ってる。
そんな時、奥から下僕藤吉の叫び声がする。
藤吉、ほたえな。藤吉の奴、またやっちょる。小さな事ですぐ大声だしよるき。
だが、その「ほたえな」で龍馬の所在が明らかになってしまうのだ。
叫び声は藤吉が見廻組に斬られた声だったのだ。
飛び込んでくる刺客。
龍馬は斬られながらも、中岡の仮の名前「石川」と呼び続ける。
斬っても斬っても立ち上がる。
見廻組は、新撰組原田佐之助の鞘を現場に投げ捨てて逃走する。
中岡の呼び声に龍馬は「脳をやられている、もう生きられん」とだけ伝え絶命する。
それは、奇しくも龍馬の生まれた11月15日であった。
発見した、田中顕助は、絶叫し号泣する。
坂本さん、坂本さん!!

政敵であったはずの木戸も、西郷も、激怒する。
なんとしても仇を討つのだと。
海援隊の同志も、仇を討つと激怒する。
その矛先は全て、新撰組に向けられる事となった。
薩長両藩の恨みも、土佐郷士の恨みも、幕府への恨みさえ融解してきた龍馬。
その龍馬の死で新しい恨みが生まれてしまうこととなった。

龍馬の死は瞬く間に日本中を駆け回る。
以蔵の頃からの付き合いのお登勢は、空を見上げる。
雪が、とけながら降っている。
まるで、天が泣いているようだ。
お登勢も、お元も、町人たちはそれでも力強く新しい世の中を生きていかねばならない。

西郷や中岡や、龍馬まで次々に訪ねてきた坂本家に最後に尋ねてきたのはお龍だった。
お龍は傷を癒し、坂本家を旅立とうとしている。
龍馬は心の中に生きている。写真だって残してくれたのだ。
乙女も、ふと空を見ると、龍馬が生きているような気がするのだと言う。

乙女もお龍も間違っていなかった。
明治になって、龍馬は皇后の夢枕に立ち、日本を守ると宣言するのだ。
龍馬は死んだのではない。
伝説になったのだ。
その日から坂本龍馬伝説が始まる。
日本の歴史上、誰にも似ていない、自由の人、坂本龍馬は日本人の憧れとなったのだ。

〜〜坂本龍馬の命、伝説となる
posted by 前方公演墳 at 14:19| 東京 ????| Comment(1) | TrackBack(0) | 龍馬伝説
この記事へのコメント
京都のおいしい料理って何かな??
京都のおいしい料理ってどんなのあるかな??うんまそう
マジうんまそう
ほんとにうんまそう
何で原宿にあんの??
デザートバイキング
超うんまそうなのに
ほんとにうんまそう
うんまそう
Posted by byうんまそう at 2008年04月22日 14:28
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