とけながら降ちてきた雪:京町
劇団前方公演墳の中で、コメディをやっても、シリアスを演じても、器用になんでもやってしまう一番の芸達者な女優であることは周知の事実。時にはテンポよく、特には情緒豊かにお客様の予想を越えてゆく。「書かれた言葉」とは思えない台詞回しは、誰もが驚く事だろう。本公演では初演と同じように勝海舟の愛人京町を演じる事となった。ストーリーテラーでもありながら、コメディからシリアスまで幅広く演じる難しい役所である。
沢山ありすぎるなあ…。
セリフは「声きこ」の、「晴れ〜っ」とか言えば面白い?(笑)
自分と劇団に夢と希望を乗っけた思い入れと言う意味では、ダントツでネメシスが深い。あの頃の野望にはどう頑張っても近づけない。
一番強烈だったのは、新撰組の原田と楠。
一番大切なのはIZO
誤解を覚悟して言えば役を演じる喜び悲しみを感じたのは、セブンガールズ。
だから正直なところ、一番再演するのが怖いのもセブンガールズ。
◆第二問:十周年で一番の劇団のエピソードとは?
私の個人的なエピソードだけ考えれば、去年10月の公演をお休みしたこと
◆第三問:十周年を迎えられた秘訣とは?なぜ続けられた?
そこに目標があったから。まったく根拠のない自信があったから。
◆第四問:十年前の前方公演墳や自分はこんなんでした。
前墳は夢いっぱい、桜の咲く春みたいに浮かれてました。
私は初演後、ミーティングの最中に泣いて稽古場を飛び出し、心配かけました(笑)
◆第五問:十年経って前方公演墳や自分はこうなりました。
前墳は夏を越え秋を愁い…冬はコタツで丸くなってます。
私は、泣いて飛び出す代わりに黙ってコッソリ帰る技を身につけました、相変わらず心配かけてます…笑えません。成長なし。すみません。どなたか私に学習能力をください。
◆第六問:十年後の前方公演墳や自分はこうなるでしょう。
劇場に足を運ばずとも、お家のテレビで毎週月曜9時に会えるような、そんな売れっ子に前墳の誰かがなってたら素敵だねぇ…。早く誰か、なってください。
◆第七問:十周年記念公演後に前方公演墳は何が変わる?
ぼんやりした夢の輪郭が見えたり見えなかったり。
嘘か本当か、わかるのかな。
◆第八問:十代の頃の夢は?
人生を語るおせっかいな国語の熱血先生になって、悩める生徒達を救いたいと…、ええ、思いあがってましたとも。
あとね、自動販売機の補充に来るコカ・コーラの繋ぎを着たお兄さんと結婚したかった。
◆第九問:十周年記念公演、今回の見所など
ちょっとだけ歳をとった切ない体に鞭を打つ役者達の殺陣を…応援してあげてください。ものすごく大変な稽古の試行錯誤の結果です。まばたきもせず、ぜひ。
◆第十問:十年間でお世話になったお客様に
女優は…、家や稽古場でどれだけ台本読んで台詞言っても、客席からお客様に見て頂いて初めて女優にさせてもらえます。
お客様がいなければ、私はただの妄想狂です。
私を女優にしてくれて本当にありがとう。
ありがとうございます。
素晴らしい10年でした。
特に古くから、こんな私をピンポイントで支えてくださったコアなファンの皆様、ひとえに、あなた様のおかげで、頑張れました。
私の演劇人生に、彩りをありがとう。
【京町 きょうまち】
歴史モノの作品の上演の場合、デビッド・宮原はお客様が物語に入りやすいようにストーリーテラーを設置する事が多い。この京町もストーリーテラーとして、勝海舟の愛人という役割の中でオリヂナルキャラクターとして登場する。勝海舟は妻以外にも子を産ませていて愛人が多かった事は有名で、そこから生まれた芸者というキャラクターである。
「とけながら降ちてきた雪」では、いよいよ幕府滅亡までのカウントダウンを幕臣の妾を演じながら説明するだけではなく、コメディまで幅広く演じる。初演ではシアタートラムのセリ(エレベーター式舞台)を使用した大掛かりのギャグをやっていたが・・・。
悲しすぎて言えなくなる京町のナレーションは初演から5年経った今も、多くの人の耳に焼き付いている。
